JEFF のサンゴ再生支援活動について

ダイバーになってサンゴの海を潜ってみたい!


誰でもが感動する素晴らしい世界です。
そのサンゴ生育環境が猛烈なスピードで危機的状況になっています。 私達の生活環境が快適になるのと反比例するかのように、世界規模で環境破壊が進んでいます。 この環境の変化によって、サンゴ達の環境にも大きな変化を及ぼしています。 サンゴ生息域は海の熱帯林ともいわれ、海洋に生息する動物のうち 4 分の 1 は、サンゴ礁域に暮らしているといわれるほど , 生物多様性が 豊かな海です。

その他にもサンゴは漁業資源としての役割、防波堤としての役割、観光資源としての役割、海水の CO2 濃度の調節、遺伝子資源の宝庫など 地球にとって需要な役割を持っています。
このサンゴ達が 2016 年に八重山諸島近海の海で 1998 年以来の大白化現象に見舞われ大きな被害が発生しました。 このことを受け、以前から自然環境保護に力を入れていた、仲間が集まり石垣市の支援もあり「3935プロジェクト」として活動を始め ました。

この事業を JEFF ではお手伝いをしています。 私たちが地球規模の環境破壊を食い止めることは出来ませんが、見たことを報告することや、育てることはダイバーだから お手伝いができることと考え、沖縄でサンゴ再生を行っています。
興味がある方、是非皆様も参加してください。
JEFF インストラクターが在籍しているショップでは、石垣でショップ専用畑を手にすることも出来ます。 勿論、個人でもこのプロジェクトには参加できます。

この画像は 1916 年に八重山海域で起こったサンゴ白化です。 サンゴの白化とは、海水温の上昇のよってサンゴが死滅して 白くなる状態です。 白くなったサンゴ礁域は、がれ場となり、生物がいなくなって しいします。

活動を支援する為に、JEFF では会員制度資金による物的、人的支援によって、沖縄で 2 カ所のサンゴ育成のお手伝いをしています。 石垣では養殖、本島北谷では移植という手法によって支援を行っています。 ここで、少し移植と養殖について簡単にご説明させていただきます。 まず、サンゴを育てる方法には、無性生殖によるものと有性生殖によるものがあります。 有性生殖とは、毎年一回4月から6月の満月におこなわれる、サンゴ産卵時の卵を採取し、その卵から育てていく方法です。 支援する3935プロジェクトでは、無性生殖による方法で行っています。 無性生殖、有性生殖共にどちらも素晴らしい取り組みと、私たちは考えています。 しかし、私たちは無性生殖に「こだわって」います。 その理由は、だれでも苗を手に取りプレートなどで自分のサンゴを育てられるところを継続観察することが可能だからです。 勿論、自分個人のサンゴではないのですが、育つ環境(水温、水質、水底環境など)を見守りすることが重要です。 この環境の見守りこそが、私たちが必要とする環境保護につながればと考えているのが、「こだわりです。」

無性生殖でサンゴを育てるとき、育成場所とサンゴの苗が必要です。 苗の取得方法はいろいろな条件があり、このことについては機会があればご質問ください。簡単に苗の取得もできないことは、理解して おいてください。
苗の取得ができたら、次は育成場所ですが、この育成場所によって養殖か移植の違いになります。 移植は、取得した苗を海底面に直接(プレートなどにつけて)植え付けます。 養殖は簡単に言うと、海底面に直接サンゴを触れない状態で育てることです。 ノリ、牡蛎、貝類(ホタテ、アワビ)などの養殖を思っていただけるとなんとなくイメージが湧くかもしれません。 養殖場所については、陸域用養殖と海域養殖があり、私たちは海域養殖を行っています。 移植では苗が育っても苗を親サンゴとして移植用の苗を取ることはできませんが、養殖では、育てたサンゴを親サンゴとして一定の大きさ に育ったものから苗を移植用や、苗をまた分割して養殖することが可能です。
3935 プロジェクトこのような養殖活動から幾つかのサンゴ畑を育て、そこから産卵したサンゴ達が自然のコロニーを作ってくれることや、 白化などにも強い苗を探し、種の保全をしていくことを目的にしていると聞いています。
おおよそ 3 年くらいで、産卵するくらいの大きさに育ちます。 産卵した卵が新たなサンゴ群生地を作ってくれることを期待して、サンゴ畑を作り支援を続けていきます。 北谷での活動は、移植活動を行い毎年「春の仁」「秋の仁」としてダイバーが参加し、イベント形式で活動しており、この活動は 3935 の 活動の原点となっているそうです。
下記には各場所の現在の画像を載せています。
石垣養殖

北谷移植

この移植 ( 養殖 ) 活動を行っていることを私たちだけでなく、多くの皆様に知ってもらうための方策の一つとして、ダイバーは勿論、ダイビング ショップ畑の利用は勿論、一般の方や企業の方にもサンゴ畑を利用していただき、その生育状況を参加皆様の SNS などで広めていただくことに よって、地球の環境も同時に意識して頂くことができると考えています。

サンゴが死滅する原因は水温の上昇に伴う破壊、開発による海の汚れ、生活環境の変化による海の汚れなどと言われています。 海は私たちダイバーにとっても必要不可欠の場です。この環境を守るためには一人一人の意識が必要です。
私たちの活動は、JEFF だけの力でなく、多くの企業の方、一般の方々のご支援で活動しています。 海の美しさを守ることで、100年後の未来の子ども達に美しい星「地球」を残していきたいと思っています。 今後も、サンゴ再生事業に皆様のお力をお借りし、多くの方が海への理解、サンゴ環境から地球環境への理解をしていただくような活動 を支援継続していきたいと考えています。